▼   ▼   ▼  広報コバヤシ (2003.06.24号)▼   ▼   ▼ 

ピーナッツ殻でシックハウス対策
<ピーナツ殻で原因物質吸収 千葉大教授ら研究>

2003年6月15日の読売新聞の記事によるとシックハウス症候群の主な原因であるホルムアルデヒドを吸収するのに、ピーナツの殻が役立つことが、青柳象平・千葉大教授と国立医薬品食品衛生研究所の研究でわかったという。

ピーナツ殻の細かい穴が空気汚染物質を吸収、約4時間で試験体のホルムアルデヒドの80―90%が消えた。青柳教授は「殻を捨てず、薄い紙に包んでタンス内に置くだけで、さまざまな汚染物質を吸収できる可能性がある」としている。シックハウス症候群は、壁紙用接着剤や塗料に使われるホルムアルデヒドなどの化学物質が原因といわれ、頭痛や吐き気といった症状が出る。青柳教授らは、10リットルの入れ物にホルムアルデヒドと、さまざまな大きさに砕いた殻を入れて約4時間後の濃度変化を測定した。その結果、単に手で砕いたピーナツ殻でも約80%のホルムアルデヒドが吸収された。細かくするほど効率が良く、ミキサーで砕いたものは約90%まで取り除けた。
<アレルギー、シックハウス、化学物質過敏症にご理解を>

建築知識7月号中、瀬川忍(環境アレルゲン調査研究会)さんのレポートに具体的な症状が記載されていた。まだまだその内容については社会的に認知されていないが、それは深刻である。以下引用
「筆者もシックハウスやシックスクールを経験した後、化学物質過敏症へと移行した患者であるが、たとえば新築住宅を見学していると、まず、目が痛い、鼻水・クシヤミが止まらないなどの症状が出る。その家から出ても出なくても、時間が経つ(約10分〜1時間後)と頭痛や激しい耳鳴りが起きる。さらに時間が経つ(約2時間後)と胃痛が起こり、激しい場合には吐いてしまうこともある。そして、さらに時間が経つ(約6〜10時間後)と背骨を中心に激しい寒気と震えが始まり、下痢を引き起こす。その後は数日間、頭痛、耳鳴り、全身疲労、筋肉痛、全身倦怠感、集中力低下、脱力感などが起きる。」

これに対し健常者が「体が弱い」とか「最近の人は食の好き嫌いが多いから」とか「運動をして汗をかかないから」と評するのは世の常ではあるけれども、少なくとも建築関係者はより正確な知識を得て当事者に対し正面から向き合うことはすでに義務である。それは作り手である現場の職人さんたちすべてに当てはまる。このサイトの存在意義もそこにある。



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